株式会社Spica

モノづくり企業との連携で女性の「困った」を解決する企業

株式会社Spicaは、誰かの小さな困りごとに寄り添い、みんなを少しだけ楽にするための商品開発を行う企業です。

1951年に商社としてスタートした金属プレス加工を得意とする「豊光産業株式会社」から、第二創業として新事業部門を独立させたのがSpicaです。既存事業のモノづくり（町工場）で培ったノウハウやネットワークを活用し、これまでに医療関係を中心とした複数の研究開発や製品開発のサポートを行ってまいりました。

産痛緩和のための専用器具「マサポ」開発

Spicaを設立するきっかけとなったのは、当社代表の出産経験です。
分娩時の陣痛を乗り切るため、テニスボールやゴルフボールを使って腰や仙骨周辺のマッサージやいきみ逃しを行うのはよく知られていますが、専門のマッサージ器具があれば、より多くの女性の「困った」に寄り添えるのではと考えました。

当社が開発した産痛軽減マッサージ器具「マサポ」は、試作品開発の段階から、現場で働く助産師や、医科大学などの専門研究機関と連携して、実際の分娩現場での使用感や効果を徹底的に検証してきました。
「マサポ」は、代用品ではカバーできないところまでマッサージ力を強化しました。分娩時の痛みや不安を軽減するだけでなく、衛生面も確保し、母子と医療従事者の両方にとって負担が少ないプロダクトです。

女性に寄り添いウェルビーイングを実現する

会社設立と「マサポ」開発を機に、今後もマタニティ関連商品を開発・拡充し、本格的にフェムテック市場へと進出します。

中長期的には、本支援事業を通じてSDGsの達成に向けて貢献していくとともに、女性の健康や福祉に関する多面的な課題に取り組みながら、SWGs(Sustainable Well-being Goals：持続可能なウェルビーイング)実現に向け寄与していきます。

ワンストップ製造を可能にする関連事業

Spicaの親会社となる豊光産業では、カーボン、樹脂（レジン）、プラなどの成型・加工事績が豊富です。
また、3Dモデリングやリバースエンジニアリングといった技術を取り入れた設計体制を完備しており、設計から製造までワンストップでの対応が可能です。

CFRP（炭素繊維複合材料）を使った医療用機器を大学研究機関と共同で開発し、特許取得の実績もございます。このようなノウハウやリソースは、創業間もないSpicaにおいても活用可能となっております。

製作事例

会社概要

会社名	株式会社Spica
創業	2023年
資本金	200万円
本社所在地	愛知県名古屋市名東区藤が丘137
代表者	ばん さやか
従業員数	2人
企業 URL	https://spica-lab.com/
事業内容	・プラスチックや金属を使った商材の開発、販売 ・フェムテック関連商材の開発、販売

サステナブル、SDGsに向けた新商品・新サービス

マタニティライフに寄り添う　出産を支えあえる社会の実現に向けて

フェムテック関連商材「まさポ いきみのがし」のギフトBOX 開発

インタビュー

本事業への参加に至る背景

当社は創業間もないため、これから開発中の商品を広くPRし、新商品の販売力を高めていくためにはデザインの力が必要だと感じていました。

商品テーマや使用目的などの企画については、社内である程度形にすることができますが、パッケージデザインや広報などの販促強化に関しては社内だけでは限界があります。そのため、デザイナーの力をお借りし、より魅力的な商品展開を実現したいと考え、本事業へ参加しました。

参加しての所見や感想

今回は、若い世代の考える「出産」とは何か？というテーマについて、大同大学の学生とともに考える機会が得られました。

出産やいのちと真摯に向き合ってくれた学生たちからは、私たちの想像を超える意見やアイデアが寄せられ、大変刺激を受けました。学生たちの斬新な視点を取り入れ、今後何らかの形で商品化を目指したいと考えております。

今後のサステナブルに向けた取り組み

「本当はもっとこうしたらいいかもしれない」
現場のエッセンシャルワーカーがこのような思いを持っていても、声が届かず、解決に至らない課題は数多く存在しています。当社は、そのような思いや、普段見過ごされがちな小さな課題にも目を向け、それを新しい常識へと変えるための挑戦を続けていきます。

「まさポ」は、単なるマッサージグッズにとどまらず、妊婦さんとその周囲の人々をつなぐコミュニケーションツールとしての役割を果たすことを目指しています。今後も、多くの方々の声に耳を傾け、より良い製品づくりを通じて社会に貢献してまいります。